魔法少女とドレッドヘアの登場で新展開|おっさんのイメージはタコかクラーケンか?
放ってくれない件~』3巻
漫画:乍藤和樹 原作:佐賀崎しげる/鍋島テツヒロ
掲載紙:どこでもヤングチャンピオン/秋田書店
「なろうの最終兵器」とも呼ばれているこの作品、アニメ化も決定しています。
1 3巻のあらすじ
この戦闘で剣を失ったベリルは、かつての弟子でもある鍛冶師・バルデルの店を訪れる。
スレナは事前にバルデルを訪れてゼノ・グレイブルの鉤爪を渡し、ベリルの剣の素材として使うよう依頼していた。ベリルはこの話を断るのだが、バルデルの熱意に押し負けてゼノ・グレイブルの剣を受け取ることにした。
その後ベリルは街中でスリの少女・ミュイと遭遇する。そしてこの出会いが物語の新たな展開へとつながるのだった。
2 3巻の新キャラ紹介
【バルデル】
レベリス王国に店を構える鍛冶師でベリルの元弟子。
元から鍛冶師だが、「剣を打つために剣士のことを知りたい」という理由でベリルの道場に入門した経歴を持つ。握手をしただけで剣士の特徴や体調まで分かるという達人レベルの職人である。
ベリルがゼノ・グレイブルの剣を持てば「もっと強くなる」と確信しており、固辞するベリルを熱意を持って説得した。どのような剣に仕上がるのか楽しみなところ。
【ミュイ・フレイア】
街中でベリルの財布を盗もうとした少女。魔法が使える。
ある目的のため盗賊団「宵闇の魔手」に所属してスリを働いていた。ベリルの財布を盗もうとして失敗し、これがきっかけで魔法師団に保護されることになった。
【宵闇】
首都バルトレーン近郊で活動している盗賊団「宵闇の魔手」の首領。ドレッドヘア?が特徴的。
魔法が使えるミュイを自分の組織に取り込むため、彼女を騙して利用していた。
魔術師ではないが強力な魔装具をいくつも持っており、魔法師団長のルーシーと戦うことになる。
【ロバリー】
「宵闇の魔手」のメンバー。出番は少ないが存在感があるキャラ。
ベリルとルーシーがアジトを訪れた際、宵闇は二人を分断するためロバリーに指示を出した。
このことから盗賊団の中でもそれなりの立場の人物と見られる。
ロバリーたちは外でベリルを迎え撃つ形になるのだが、団員の大男の攻撃を難なくいなしたベリルを見ても驚かずに「へえ」と感心するなど、腕前もなかなかのものだと思われる。
3 3巻の感想と見どころ
おっさん、スレナと共にゼノ・グレイブルを撃破する
最初の見どころです。
窮地を脱したベリルはゼノ・グレイブルの「刃が通らない場所」を見抜き、スレナへ伝えて同時に斬り込んで一撃を与えます。
するとゼノ・グレイブルは宙に舞い上がり、灼熱弾で周辺一帯を焼き払おうとします。ベリルは剣を投擲しますが、これは攻撃ではなくスレナへ剣を返したのでした。
スレナは驚くべき跳躍力でゼノ・グレイブルと空中で対峙し、剣を受け取って最後の攻撃に出ます。
ページ数としては短いながらも、やはり緊張感があってここは見応えあり!です。
この「岩みたいに鍛え込まれていた」感触こそがベリルの強さを裏打ちするものであり、その強さは努力と鍛錬の賜物だと言えるでしょう。もちろんベリルには素質もあるとは思いますが、努力する主人公には好感が持てます。
メイゲンはベリルの実力と人柄を完全に認めた模様。実はベリルの父モルデアのことも知っており、その経緯も気になりますが、やはりベリルの父も只者ではないようです。
おっさん、新たな剣でパワーアップ?
バルデルの店では自分の剣よりも先にクルニに見合う剣を探します。これもベリルらしい。
スランプだったクルニは、片手剣から両手剣へと持ち替えることで何かを掴みかけたようです。
ベリルはスレナからゼノ・グレイブルの鉤爪で剣を新調することを勧められていました。スレナはベリルが断ることを見越していたのか、事前にバルデルへ鉤爪と代金まで渡していたのでした。
「受け取れない」というベリルに、剣を一瞬で焼き切るほどの熱を纏っていたゼノ・グレイブルの力がベリルの剣となれば「アンタはまだまだ強くなる」と言うバルデル。この言葉でベリルの心も動いたようです。
この剣が完成すればベリルはさらなる高みへと到達しそうです。楽しみというか、そら恐ろしいというか😅。
(引用):『片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、
大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~』3巻82Pより
おっさんがペンダントを拾ったら。。。
ベリルは財布の件は気にしておらず、単にペンダントを少女に返そうとしているだけです。
おおよそ人を憎んだりすることもないのでしょう。何か達観しているようにも思えます。
レベリス王国では魔術師は誰であれ重宝される。それでも少女が盗みを続けるのには何か理由がありそうです。ルーシーほか数名がその少女・ミュイと面談して事情を聞きます。
ミュイは隙をついてルーシーを羽交締めにしてテーブルナイフを喉に押し当て「死んだ人を生き返らせる魔法使いを連れてこい」と要求します。
ルーシーは冷静です。そもそもミュイにどうこうできる相手ではありません。ミュイにその理由を聞くと「姉を生き返らせる」と言うのでした。
ミュイを騙して利用していた盗賊団に怒りを覚えるベリルとルーシー。そして二人はミュイの案内で盗賊団のアジトへ向かうのでした。
おっさんとルーシー、盗賊団と対決する
ここはルーシーの見せ場です。ベリルの本格的な戦闘シーンは残念ながら次巻へ持ち越し。
宵闇は強力な魔装具をいくつも所持しており、中でもあらゆる魔術を防ぐ魔装具「魔喰らいの皮衣」は厄介な代物で、ルーシーの魔術も無効化されてしまいます。
一時は宵闇がルーシーを追い詰めたかのように見えましたが、やはりそこは王国最強と言われる魔法師団長。不敵な笑みを浮かべて反撃に転じたところで3巻は終了。
4 最後に
『片田舎のおっさん、剣聖になる』3巻の紹介でした。
ゼノ・グレイブルとの戦闘は最終局面、そして盗賊団との戦闘は序の口といったところです。
間を挟むようにバルデルとミュイの話が入っていますが、個人的にはバルデルが相手の手を握った際に感じるイメージの描写が印象的でした。ベリルのあの不気味な触手のイメージはクラーケン?なのでしょうか。猛獣ではないところに作者さんのセンスを感じました!
巻中には「バルデル式剣士イメージ診断」も載っています。例えばスレナは獅子といった具合です。あと「腕相撲ランキング」も12位まで載っているので、ぜひ確かめてみてください。
※電子書籍ならebookjapanがおすすめ!筆者も2300冊以上購入してます!
・取り扱い冊数がマンガを中心に80万冊を超える、国内最大級の電子書籍販売サービスです。
・常時2,800冊を超える、無料のマンガをお楽しみいただけます。
・セールをはじめとした多彩なキャンペーン、全巻読み放題等の独自施策を実施しています。
・PayPayがご利用いただけます。
・LYPプレミアム会員なら、さらにお得にご購入いただけます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
======================