漫画版『ハズレ枠の【状態異常スキル】』1巻のあらすじ・感想と見どころも紹介
原作:篠崎芳 作画:鵜吉しょう
掲載:コミックガルド/オーバーラップ
この作品はいわゆる「復讐モノ」です。読む人を選ぶかもしれません。
主人公は異世界召喚された挙句、理不尽に過酷な状況へと追い込まれますが、それを乗り越えていく描写が見どころです。
ということで、未読の方にこの作品の見どころとなるおすすめポイントを紹介したいと思います。
2 状態異常スキルが非常に強力な点
3 敵に容赦しない主人公の精神的な強さ
では順番に見ていきます。
1巻のあらすじ
ある日突然、異世界の女神ヴィシスによりクラスメイトと共に勇者として異世界に召喚される。
クラスメイトたちは女神からS級やA級のスキルを見出されるが、灯河は廃棄処分対象のE級だと宣告される。
あまりの理不尽さに灯河は女神に抗議するが、女神は全く聞き入れない。さらにはクラスメイトたちも灯火を見下し、廃棄処分に賛同する始末。
絶望と怒りに震える灯河だったが、女神によって帰還不可能な廃棄遺跡へと送られてしまう。
灯河は廃棄遺跡のモンスターたちに襲われるが、ハズレ枠と見下された「状態異常スキル」を使って次々と倒していく。
そして灯河は自分を理不尽に廃棄遺跡へ落とした女神ヴィシスへの復讐を誓う。
自分勝手な女神もどうかと思いますが、このクラスメイトたちにはドン引きです。
ただ、1人だけ廃棄に反対する女生徒がいましたが。。。
この辺は胸が悪くなる展開ですが、灯河の”復讐への動機づけ”と思うことにしてます😅。
▶︎ ebookjapan「ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで」1巻
ポイント1:主人公が地獄のような廃棄遺跡から這い上がっていく描写が圧巻
「何をしても生き残る。ク◯女神に一発くれてやるまでは」
復讐の動機づけ
冒頭から理不尽な目に遭う主人公・灯河。
・クラスメートも1人を除いて誰も灯河を助けようとしなかった。
何ともヒドい話で、復讐の動機づけとしては十分です。
凄惨な戦闘描写
・灯河は生き残るため、自分のスキルを見極めるべくモンスターを倒し続ける。
そんな中、灯河は”ある事実”に気が付く。
・理由はこの廃棄遺跡のモンスターの強さが規格外だから。
・つまりそれは、女神が「最初からこのダンジョンから出す気がない」ということ。
怒りを新たにした灯河は、遺跡を脱出するべくモンスターたちを倒し続ける。
廃棄遺跡の中で親やクラスメート、女神などの「理不尽な人間たち」を思い起こす灯河。
強力なスキルを手に入れた灯河は
「自分を攻撃する相手に対しては、先んじて自分から倒す」という覚悟を固めます。
主人公が生き残るため、冷静かつ非情に徹している様子がうかがえます。
この辺りの描写は作者の表現・描写が見事で読み応えがあります。
「魂喰い」との戦闘・廃棄遺跡からの脱出なるか?
・しかしその扉の下には怪しい巨大な顔があった。
・灯河はそれが途中手に入れた大賢者の「禁術大全」に書いてあった人面種「魂喰い」(ソウルイーター)だと確信する。
・強力な「魂喰い」に苦戦する灯河。果たして地上へ無事帰還できるのか?
ネタバレになるので結末は伏せますが、ここは見応えがあります。
また、冷徹で非情な灯河が決して人間性までは失っていないことを示すシーンもあり、ホッとするところです。
補足:廃棄遺跡について
この廃棄遺跡については巻末の書き下ろし小説「魂の囚人」で詳しく説明されていて、物語の補完的な役割を果たしています。
また、かつて廃棄遺跡で亡くなった人の目線で書かれており、灯河の「異常な強さ」にも触れているので必読です。
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ポイント2:状態異常スキルが非常に強力な点
女神からハズレ枠と見下された「状態異常スキル」ですが、意外にもそれは規格外の強さ。
廃棄遺跡に落とされるや否や、早速ミノタウロスのようなモンスターに襲われる灯河。
必死で逃げまどう中、ステータスを開いて自分のスキルを確認すると。。。
・スリープ(LV.1)
・ポイズン(LV.1)
『(このスキルで)どうすればいいんだ?!』
灯河は絶望するも『どっちみち死ぬなら、足掻くだけ足掻いて。。。』
モンスターに向けて『パラライズ!』と叫ぶ灯河。
するとモンスターの動きが止まった!
灯河はスキルの効果を確認すると、続けて『ポイズン』と叫ぶ。
結果、状態異常スキルでこのモンスターを倒すことができた。
その後灯河はスキルの発動方法や効果の持続時間、射程距離などについて冷静に把握していく。
・スキルの成長に伴って視認した敵にスキルが掛かるようになった。
ただし敵が死角にいると無効 ➡️ このため「第六感」のような感覚も身につけた。
こうして規格外の強さのモンスターを倒し続けることで、状態異常スキルは急速に成長する。
状態異常スキルの強みと弱み
まずスキルが発動すればどんな敵にでも必ず効果がある、という点が大きな強み。
ただ、このスキルを一度知られた相手には通用しない、あるいはかわされる可能性が高い。
また射程距離も短く、死角にいる敵には掛けることができない。
この点が弱みと言えます。
つまり「初見の相手」にこそ絶対的な威力を発揮するスキルです。
ポイント3:敵に容赦しない主人公の精神的な強さ
三森灯河の強さの根源
自らをモブキャラと評す灯河ですが、
「俺に優しい人たちのためにモブキャラを演じてきた」「無様な弱者を演じられる」
と作中で明かします。
灯河は弱者の自分が生きる術を身につけていた。
これが灯河の強さの根源と言えるでしょう。
また、作中で灯河が過去に親から虐待を受けていた様子が描かれています。
この過酷な経験が「無様な弱者を演じられる」ことの理由だと考えられます。
灯河の精神的な強さが見られる象徴的なシーン
灯河の精神的な強さを表すシーンとして、廃棄遺跡の出口での「迷宮のボス・魂喰い」との戦闘シーンを挙げておきます。
・さらには”廃棄者の魂”を利用して灯河を攻撃する。
・灯河は追い詰められて泣き叫ぶ。だが・・・。
ネタバレになるので結末は伏せますが、ここでも灯河は弱者を演じます。
強大な相手にも怯まず、このような演技ができる。
灯河が強靭な精神力を持つことを示すシーンです。
また、自分のスキルの特性に合わせた合理的な闘い方をしているとも言えます。
最後に
以上、『ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで』1巻のおすすめポイントを紹介しました。
1巻は廃棄遺跡内での話がメインで終わります。
このため冒頭を除き、他の主要なキャラクターたちとの絡みがありませんでした。
1巻では出番の少なかったヒロインも、第2巻は冒頭から本格的に登場します。
また人間相手の戦闘も始まるので、灯河の戦いぶりも見どころの一つです。
おすすめの作品ですので、ぜひ読んでみてください。
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